無料でダウンロード出来る「concrete5」。主に企業用サイトの制作に向いていると評判も良く、操作性も高いことからCMSの中でも人気がある1つとして使用されています。
しかしconcrete5の情報が少ないので、「インストール出来ない」「やり方がわからない」といったことも考えられます。今回はconcrete5のインストール方法や事前に準備するものについて、画像付きで徹底的に解説していきます。
concrete5の特徴
concrete5はブログには向いてないと言われています。理由は時系列で記事を重ねるという概念がないためです。企業用サイトのように「トップページ」「会社概要」「社員紹介」など、ページ内のコンテンツを管理することには長けていますが、記事を表示させるためには手動で記事の場所を設定しなければなりません。ブログは記事数が多くなりますので、作業量ばかりが増えてしまうと言えるでしょう。
concrete5をインストールする前に準備しておくもの
concrete5のファイル
concrete5をインストールする時は、concrete5のファイルをダウンロードしなければなりません。ファイルはconcrete5japanという公式サイトからダウンロード可能です。ダウンロードの仕方について詳しく解説していきます。
ファイルのダウンロード
concrete5japanのホームページへアクセスして「最新版ダウンロード」をクリックします。
「ダウンロード開始」をダブルクリックするとファイルをダウンロード出来ます。画面の左下に一瞬だけファイルが表示されますが、画面が切り替わるわけではありません。ダブルクリックしたらコンピューター内の「ダウンロード」を確認してみましょう。
ファイルを確認出来ればダウンロードは完了です。
ダウンロード後の注意点
concrete5のファイルは圧縮されてますので、解凍する必要があります。concrete5-8.5.2.zipのファイルをダブルクリックすると解凍されたファイルが表示されます。
解凍されたファイルを自分が管理しやすい場所に保管しておけば、あとの作業が楽になるでしょう。
ドメイン (ホームページのアドレス)
concrete5でサイトを作成するために新たに専用のURLを作成しなければなりません。独自ドメインとも呼ばれていて「お名前.com」「ムームードメイン」などで取得することが可能です。使用していないドメインをお持ちの人はそちらで対応することも出来ます。
レンタルサーバーを契約する時に無料でドメインを発行してもらえるキャンペーンもあります。
レンタルサーバー
サイトのデータを保管する場所としてレンタルサーバーの契約が必要です。今回は「エックスサーバー」の画像で解説をしていきますが、「mixhost」「ロリポップ」なども人気があります。月額料金での契約となりますので、自分に合ったプランで契約するようにしましょう。
ドメインの設定
取得したドメインをサーバーに登録します。「サーバー管理」をクリックしてサーバーパネルに移動しましょう。その後「ドメイン設定」をクリックします。
「ドメイン設定追加」を選択します。ドメイン名の部分に取得したドメインを入力して確認画面へ進み追加します。推奨になっている2つの項目はチェックしたままで構いません。これでドメインの設定は完了です。
データベースの作成
サーバーパネルに移動して「MySQL設定」をクリックします。
「MySQL追加」を選択してデータベースの名前を入力、確認画面へ進みます。「追加」ボタンを押せばデータベースの作成は完了です。データベースの名前はなんでも構いません。
例:concretedb (dbはデータベースの略)
MySQLユーザーの設定
「MySQL設定」→「MySQLユーザー追加」を選択してIDとパスワードを入力、確認画面へ進み「追加」ボタンを押せばMySQLユーザーの作成は完了です。次は「MySQL一覧」を選択します。
データベース名を確認をして「アクセス権未所有ユーザー」の▼をクリックします。先ほど作成したIDが出てきますので、追加をクリックして登録します。
「アクセス権所有ユーザー」にIDが記載してあれば登録は完了です。
concrete5インストール時の設定で必要になるもの
- データベース名
- MySQLユーザーID
- MySQLユーザーパスワード
- MySQLホスト名
パスワードは自分しかわからないので忘れないように注意しましょう。
FTPソフト
FTPソフトはレンタルサーバーへconcrete5のファイルをアップロードするためのソフトです。今回は「FileZilla」で解説をしていきますが、他にも「FFFTP」というFTPソフトもありどちらも比較的使いやすいです。ただし「FFFTP」は「FileZilla」に比べるとアップロードの時間が5~6倍かかるのが難点と言えます。
レンタルサーバーへ接続する
FIleZillaを起動して「ホスト」「ユーザー名」「パスワード」を入力。これらはレンタルサーバーを契約した時の確認メールの中に記載されます。入力した後は「クイック接続」をクリックすればサーバーへと接続されます。
concrete5のファイルをアップロードする
「concrete-5.8.5.2」のファイルを検索して選択します。下の画面にファイルの内容が表示されれば問題ありません。右下の赤枠は「ドメイン名のフォルダ」をクリックします。
ドメイン名のフォルダをクリックすると中に入ってるファイルが表示されますので「public_html」を選択します。
「public_html」のファイルの中が表示されたら左側のファイルを全て選択して右クリックを押して「アップロード」を選択すればサーバー内にconcrete5のファイルがアップロードされます。
多少時間がかかりますので、放置して別のことをしていたほうが良いでしょう。全てのファイルがサーバーに移動出来ればアップロードは完了です。
アップロードに失敗したファイルについて
アップロード中に転送出来ないファイルとしていくつかはじかれる場合があります。「失敗した転送」にファイルが溜まりますので、アップロード終了後に「失敗した転送」をクリックして、ファイルを表示させたあと右クリックを押しましょう。そして、「すべてリセットして再びキューに入れる」を選択します。
「キューファイル」にファイルが入ったことを確認して「キューを処理」をクリックすれば再度アップロードが始まります。
concrete5のインストールの手順
concrete5へアクセスして初期設定を行う
「http://{ドメイン}」で検索するとconcrete5のインストール画面へアクセス出来ます。URLが違うとアクセス出来ないので注意しましょう。
上記のような画面が出てくればあとは初期設定を行うだけとなります。
インストール時の設定について
最初に言語を選べますので「日本語」を探してクリックします。言語を日本語に設定したあと右の青い矢印ボタンをクリックします。
次の画面では「必須のアイテム」が出てきますので、全ての項目にチェックが入っていることを確認して右下の「インストールを続ける」をクリックします。
次はサイト名やメールアドレスの登録です。
*入力画面の名称が違うので注意。
- データベース名 → データベース名
- MySQLユーザーID → MySQLユーザー名
- MySQLユーザーパスワード → MySQLパスワード
- MySQLホスト名 → サーバー
全て入力し終えたら「プライバシーポリシー」にチェックを入れて右下の「インストールを続ける」をクリックします。これでインストールは完了です。
インストール完了の画面が出てきます。右下の「サイトの編集」をクリックすればconcrete5の管理画面へ移動出来ます。
インストール完了後の操作について
サイトの管理画面です。左上に編集時に使うツールがいくつかありますので、試してみてください。
右端のツールをクリックするといくつか選択出来るようになりますので「ようこそ」を選択してみましょう。
別画面の確認が出来るようになります。
1度ページを閉じてしまうとログイン出来なくなることがあります。「http://{ドメイン名}index.php/login」と検索すれば強制的にログイン画面へアクセス出来ますので試してみましょう。
ユーザーIDがわからない時は「admin」のままになっている可能性が高いです。パスワードは初期設定画面で入力したものになりますので、忘れないようにしましょう。
concrete5のインストール時によくあること
concrete5にアクセス出来ない
URL名が違うとアクセス出来ません。よくある間違いとしては「http」と「https」の判別が出来てないことがあります。SSL設定をすれば「s」が付きますが設定してなければ「s」は付きません。両方試してみればどちらかでアクセス出来ます。
「index.html」の消し忘れ
「index.html」と「index.php」が2つ同じファイルにあるとアクセス出来ないことがあります。URLの間違いではない場合、確認してみましょう。消し方はFTPソフトでレンタルサーバーに接続して消す方法とサーバー管理画面から消す方法の2種類があります。
「index.html」は「ログイン名のフォルダ」→「public_html」の中にありますので選択して削除しましょう。
エラーメッセージが出る
concrete5に出やすいエラーメッセージについていくつか紹介します。併せて対策も記載いたしますので、エラーメッセージが出てしまった時の参考にしてください。
MySQLエラー
「mysql error~」と赤文字で出てくることがあります。これはMySQLの文字コードが「utf-8」とは違う文字コードで設定されている可能性があります。サーバーの管理画面で文字コードの確認をしましょう。
データベースのエラー
「このデータベースには〇個のテーブルが存在しています。データベースが空でないとインストール出来ません」と赤文字で出た時はデータベースの設定を見直しましょう。新しく作成したデータベースであれば「アクセス権所有ユーザー」が間違っているかもしれません。
concrete5のインストール方法まとめ
concrete5のインストールにはFTPソフトを使用しなければならないので、やることが多くなってしまいます。しかしFTPソフトの使い方を覚えてしまえば他の作業にも使えますのでとても便利です。準備することも多くインストールするには根気も必要ですが、1つずつ作業していけば必ずインストール出来ます。良好なサイトを作るためにもいろいろと覚えてconcrete5を使いこなしていきましょう。