「WordPressを始めたいけど、PHPって何?」「PHPはどう役に立つの?」と思ったことはありませんか。PHPはWordPressを活用するのに便利なツールです。
今回はPHPを知らない人のために、「PHPとは何か」「どのように活用すればよいか」を紹介します。記事を参考にすれば、PHPを学べてサイト作りにも役立てられるでしょう。
PHPはWordPress (ワードプレス)をさらにカスタマイズできる
WordPress (ワードプレス)をより個性的なものにする
PHPはサイトやブログ、アプリを開発するときに使うプログラミング言語です。PHPを使うとWordPress上で、記事などのデータを保存するスペースとの交流や、作ったページをデータどおりに表示するのに役立ちます。
PHPのおかげで、新しく作るサイトやブログをオリジナルのものにできます。特にWordPressのデザインのベースであるテーマは、PHPやCSSなどの要素を知らないとうまく編集できません。サイト作りにチャレンジするなら、PHPに関する最低限の知識は学んでおきましょう。
WordPress (ワードプレス)はPHPで構成されている
WordPressのメインの構成要素はPHPです。サーバー上には「.php」で終わる名前のファイルが多く、WordPressにとってPHPは欠かせません。
PHPの主な役割は、編集者が更新した情報をリアルタイムに反映し、アクセスした人は常に最新の情報を見られます。
サイトやブログを作っている人は、記事の公開日、カテゴリー、スマートフォンに合わせて見やすいレイアウトなども簡単に更新できます。PHPはWordPressを利用するときにとても役に立ちます。
PHP 5・PHP 7・PHP7.4などの違いは?
PHPは、JavaScriptなどほかのプログラミング言語と同じく、バージョンアップを繰り返してきました。現在はPHP7.4が最新版で、5や7は古く、セキュリティなどのサポートが終わっています。
これからWordPressを使う人は、PHP7.4がおすすめです。旧型よりも強いセキュリティ対策ができて、編集作業をしやすいなどのパフォーマンスレベルの高さにも期待できます。
より高度にカスタマイズするにはPHPが必要になる
WordPressで作ったサイトの見た目にこだわるなら、PHPを使わないと高度なカスタマイズができません。
他のプログラミング言語であるHTMLやCSSをある程度学んでも、デザインのカスタマイズ自体は可能ですが、デザインの幅を広げたいなら、PHPがおすすめです。
PHPを使ってWordPress (ワードプレス)をカスタマイズするためには
WordPress (ワードプレス)の基本構造を知る
WordPressは、テーマとプラグインを使いながら編集を進めます。テーマはサイトの見た目を決める構成要素をまとめたファイルで、プラグインはWordPressでの編集作業を簡単にしたいときに使う追加機能です。
PHPを使ったカスタマイズには、テーマとプラグインが関係しています。それぞれの基本的な役割を学ぶことで、WordPressでの使い方が分かるでしょう。
テーマ
テーマは「テンプレート」というファイルをまとめたもので、ホームページやブログの骨格を作ります。。テンプレートはページの上部や下部、サイドなどからできています。
記事本文だけでなく、メニューやプロフィールなどを置く場所、色づかいもテーマから決めます。テーマはサイトの基礎を作るための組み立てセットのような存在です。
プラグイン
プラグインはWordPressに足りない機能を追加できます。主にPHP記述でできており、サイトマップや問い合わせフォーム、検索機能などの機能を自身のサイトに加えられます。
セキュリティ対策の一部もプラグインから行うしくみです。WordPressの管理画面からプラグインを検索し、ダウンロードやインストールができるなど、かんたんに利用できるのも特徴です。
PHPを理解する
PHPは、WordPressの主な構成要素として、サーバー側で働くプログラミング言語です。サーバー側とは、サイト運営者が作ったコンテンツが、アクセスした人のブラウザに出る前に、必要なデータ処理を行う場所です。
サイトへのアクセスがあると、サーバーはテーマやプラグイン、データなどにあるPHPコードを実行します。サーバーはコード処理をクリアし、PHP出力により訪問者に情報を見せるしくみです。
このときサーバーが出すコードは、ブラウザに配信する処理済みのものだけで、PHPコード自体はアクセスした人には伝わりません。
PHPを使ってWordPress (ワードプレス)をカスタマイズするための準備
開発環境の用意をする
WordPressを使うなら、開発環境が必要ですが、1から開発する必要はなく、テーマやプラグインを活用できます。
「Instant WordPress」というローカル環境を使えば、WordPressを手軽に動かせるので、プログラミングの知識がなくてもサイト作りを始められます。パソコンの経験が浅くても、必要なものをインストールするだけで開発環境を整えられます。
バックアップを必ず行う
WordPressに限らずサイト制作には必ずバックアップの準備が大切です。PHPとデータベースをバックアップすることで、トラブルでサイトの内容が消えても元の状態に戻せます。
目的を明確にし、同じ機能を持つテーマやプラグインを探す
管理画面から検索できる既存のテーマやプラグインを探しましょう。また、サイトを作る目的を決めてからテーマやプラグインを探すことも大切です。
現在のWordPressは口コミ評価が高い機能をインストールするだけでも、さまざまなデザインや機能を追加できるので、目的に合ったものを探してみましょう。
WordPress (ワードプレス)とPHPのバージョンを更新する
WordPressやPHPは、定期的なバージョンアップが必要です。WordPressはエラーやセキュリティ強化、新機能追加のためにバージョンを更新しましょう。ただし「4.6.1」から「4.6.2」のような小さなバージョンアップはさほど気にしなくてもよいです。
PHPのバージョン更新は、検索エンジンの評価やサイトアクセスの高速化、安全性の強化などにつながります。PHP自体が問題を起こすことは少ないですが、万が一に備えてバックアップ作成や、テーマやプラグインのバージョンが古くなっていないかなどを確かめましょう。
PHPの互換性も「PHP Compatibility Checker」というプラグインを使い、問題が起きていないか定期的に見ることがおすすめです。
PHPを使ってWordPress (ワードプレス)のカスタマイズを行う
テンプレートのカスタマイズ
テンプレートは会社やグループのロゴ、表、メニューゾーン、検索スペースなどのサイズ変更などができです。作りたいサイトデザインを紙に書くなど、完成の様子をある程度イメージしてからカスタマイズに入りましょう。
テンプレートのPHPファイルは役割により名前が決まっていて、たとえばトップページのカスタマイズなら「home.PHP」を編集する形です。テンプレート階層から有効なファイル名を知れるので、以下のリンクよりチェックしておきましょう。
テーマのカスタマイズ
テーマのカスタマイズは自分で作成したり、ライセンスフリーの素材をインストールして作ったりします。
タグやカテゴリー別のページ、サイドバー、タイトルの見せ方などがテーマカスタマイズできるので、完成図を参考にしながら仕上げましょう。
プラグインのカスタマイズ
WordPressのデフォルト機能が不十分な場合、プラグインを探してみてください。管理画面から検索で引き出し、直接インストールできるものも多いです。
検索機能や一覧記事などを作るうえでも、プラグインの有効化は大切です。ただし事前テストや口コミチェックなどをしないまま有効化すると、データベースへの書き込み段階でエラーが起き、情報が消えるなどのトラブルが起きるかもしれません。
さまざまなプラグインの中でも以下は特におすすめなものを紹介します。
WordPress (ワードプレス)のプラグインの作成ルール
WordPressにプラグインを認識させるには、以下の項目をすべてそろえなければいけません。
ライセンス情報は作者名だけでなく作成年までチェックが必要で、メールアドレス以外も英文のまま貼り付ける必要があります。コピー&ペーストでないと認識しないので注意しましょう。
開発環境でWordPress (ワードプレスに)に問題が発生したら
確認すべき項目
サイトを作っている途中でWordPressにエラーが起きたら、これから書くことが当てはまらないかを確認しましょう。セミコロンの付け忘れや、同じ関数名の使用など、ケアレスミスでのエラーも多いので、まずはこちらで確認しましょう。
エラーの原因が分かることで解決方法が分かり、WordPressでの作業もスムーズになります。
セミコロンの付け忘れ
コードの末尾などにセミコロンを付け忘れるだけで、WordPressが正しく機能しない場合があります。コードには行番号が出てくるので、入れるべき行にセミコロンが抜けていないかをチェックしましょう。
セミコロンの付け忘れのようなミスを繰り返さないために、完成したコードを定型文としての登録することをおすすめします。
配列やif文を使っているときに「( )」 (カッコ)の数
コードを前から順番に書いている途中で、「( )」 (カッコ)の数が合っていないケースがあります。配列やif文を使っているときは、「( )」 (カッコ)の数も含めて正しい配列になっているか確認しましょう。
関数または変数名でハイフンを使っていないか
関数や変数名でハイフンを使っていてもエラーが起こります。PHPでは、関数や変数にハイフンを使わず、アンダーバーで対応します。
アンダーバーである「_」は文字スペースの底部分、ハイフンは「-」として中央部分に位置するので注意しましょう。
同じ関数名を使っていないか
WordPressでは、テーマやプラグインによって同じ関数名を使うこともあるでしょう。しかし関数名がかぶることでもエラーが起こるので、気をつけなければなりません。
function_exists関数で正しい定義を受けているかをチェックすれば、同じ関数名を使っているミスに気づけます。
実際の環境でWordPress (ワードプレス)に問題が発生したら
確認すべき項目
開発環境でWordPressの作業が進んでも、本番環境で機能しないケースもあります。開発段階でなかった原因により、エラーが起きてしまうこともあるので、以下の原因に当てはまらないかをチェックしましょう。
サーバーによりPHPのバージョンが異なる、開発時のテーマやプラグインが本番ではそろっていない、といったチェックすべき項目を以下で紹介します。
開発環境と本番のPHPのバージョンは同じか
開発と本番でPHPのバージョンが違うと、WordPressが動かないことがあります。
開発環境を前のPHPバージョンでクリアし、本番前に更新したときに以上のミスが起こりがちなので、バージョンがずれていないかをチェックしましょう。
入っているプラグインやテーマが同じか
開発と本番で入っているプラグインやテーマが違うことで、WordPressが想定通りに動かないことがあります。有効化済みプラグインやテーマの内容が一緒かを本番環境の前にチェックしておきましょう。
WordPress (ワードプレス)に使用されているPHP以外のプログラミング言語
HTML
HTMLはインターネットのページを作るときに使われるマークアップ言語で、WordPressでも利用されています。HTMLは文字を太くしたり、色を変えたりでき、ほかにも入力フォームの作成やリンク先の設置でも活躍します。
読者にサイトを楽しんでもらうためにも本文の文字をカスタマイズしてみましょう。
CSS
CSSはサイト制作で主流になっているスタイルシート言語です。こちらはページ全体に対して、色の変更や文字のフォントサイズの変更など、HTMLよりも細かい装飾に役立ちます。
「:before要素」を用いれば、文字先頭に画像やアイコンを示せるなど、ページ全体のデコレーションができます。WordPressではテーマカスタマイズにより文字色の変更が可能ですが、テーマのスタイルシートの装飾が必要になったらCSSを使う必要があります。
JavaScript
JavaScriptは、スライドショーや検索機能、アクセス数の集計などリアルタイムでデータが変わる「動的コンテンツ」を示すためのプログラミング言語です。最近はNode.jsのおかげでJavaScript自体がサーバーサイドの開発言語として活躍するシーンもあります。
WordPressでもJavaScriptによる動的コンテンツを取り入れられるので、読者が楽しめるサイト作りに役立つでしょう。
PHPによるWordPress (ワードプレス)カスタマイズ方法まとめ
WordPressはPHPにより、プラグインやテーマなどさまざまな機能を使えます。自身がイメージしたサイトを仕上げるためには、PHPの最低限の知識が不可欠です。
サイト作りの途中でも、正しくPHPを使えないとエラーを引き起こすことがあるので、入念な準備と対策を行いましょう。PHPをマスターすれば、思い通りのサイトを作れるので学び始めてはいかがでしょうか。